オートキャド(Auto CAD)で図面を描くようになってずいぶん時が過ぎました。始めは、機械が描いた図面なんか使えるか!なんて思っていたのに、いつの間にかオートキャドを使うのが当たり前になってしまいました。
手書きで図面を描いていた頃は、会社に入社すると、一日中図面に数字を書かされたものです。写経のように、1〜9の字を延々と図面に描いていきます。少しまともな字になってくると、今度はひらがなや漢字などを一日中書きました。
そんなこんなしながら、図面を描く練習を来る日も来る日も続けていた新入社員時代が懐かしく思います。
字の次は、線を一日中書きます。太い線や細い線をドラフターに向かってひたすら書きます。そのうち点線を描きます。そして一点鎖線を書きます。
そのうちに何とか図面らしい線と文字が描けるようになって、初めて先輩の図面を手にします。修正作業の手伝いです。
電動消しゴムをごしごしして消します。ちょっと力を入れすぎると破れます。破れたらかんかんに怒られます。そんなこんなしているうちに、図面を描く基礎がなんとなく身についてきます。
ところが、オートキャドを使うようになってから、アルバイトのお姉ちゃんに使い方をちょっと教えると、お姉ちゃんがさっさと図面を書いていきます。熟練した人も素人も一目見ただけでは代わりが無い図面が印字されます。レイアウトを見れば、なんとなく素人はわかるのですが、線の勢いや文字の流れは素人も熟練者も全く同じです。
コンピュータに慣れた新入社員は、ちょっと覚えたらいろいろな機能を駆使して、あれよあれよという間に図面を完成させていきます。
オートキャドは、図面を描く熟練者を完全に機械音痴のおじちゃんに変えてしまいました。


